中学受験国語「段落の要点を問う問題」

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中学受験国語「段落の要点を問う問題」です。筆者の主張や意見は、段落のどこにあることが多いのか、どの言葉のあとに多いのかをつかんでいこう。

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段落の要点を問う問題

次の文章を読んで、次の問いに答えなさい。(※➊~➍は、段落番号を示します。)

➊私は企業で個人情報を利用することに賛成である。理由は二つある。

➋まず、私達の生活がより豊かになるからだ。企業は私たちの個人情報の一つである住所とその人の嗜好(しこう)(注1)をもとに、どこに出店するのが最も効率が良いかを算出する。そのデータを基に企業は店を出店するため、私たちが近くに来て欲しいと思うような店が家の近くに出店される可能性が高まる。また、私たちのネット通販での購入履歴を基に、ネット通販サイトは私たちの嗜好に合わせて、それに関連する商品をサイト上に多く表示する。その結果、私たちは今まで出会うことのできなかった商品に出会うことができる。このように上手く個人情報を企業が利用することは私たちの生活を豊かにする有効な手段となる。

➌次に、日本経済の向上に繋げることができるからだ。再度ネット通販会社の例を挙げる。ネット通販会社は私たちの商品購入履歴を基に、商品の売れ行きの統計をとることができる。その統計から、今売れ行きの良い商品や売れていない商品を把握できるため、ネット通販会社は商品の仕入れ量をうまく調節し、効率の良い経費の使い方をすることができる。その結果、企業も経済的な余裕が生まれ、より売り上げを上げるための宣伝費や、より早く顧客に商品を届けるための配達員の人件費に余ったお金を費やすことができる。これは企業の発展に大きく影響し、多くの企業がこれを真似することで最終的に日本経済の向上に繋がる。

➍(   )、個人情報は扱い方を間違えると、情報の漏洩(ろうえい)(注2)に繋がり、消費者の安全を保証することができなくなる。そのため、私は、企業の扱う個人情報をある程度制限するべきだと考える。性別や年齢層などの個人情報は企業にとって有益な情報であり、個人を特定しづらいものであるが、氏名や電話番号は企業にとっての利点は少なく、個人も特定されてしまう。

➎そのため、企業が氏名や電話番号などの個人情報を取り扱うことは制限するべきだと考える。

(注1)嗜好(しこう)…たしなむこと。
(注2)漏洩(ろうえい)…もれる、もらすこと。

問一 ➋段落中から、この段落の要点を述べている一文をさがし、初めの五文字を書きぬきなさい。

問二 筆者は、「企業で個人情報を利用することに賛成である」と述べていますが、その理由を次の文のようにまとめてみました。➊➋の(   )に当てはまる言葉を文章中からそれぞれ抜きなさい。ただし➊は二字、➋は四字とする。
 

(文)私達の( ➊ )がより豊かになり、( ➋ )の向上に繋げることができるから

問三 ➌段落では、ネット通販会社のデータを利用してできることが挙げられているが、そのできることとして適切でないものを次のア~エより一つ選び、記号で答えなさい。
 ア 個人の氏名や電話番号を利用できる
 イ 商品の売れ行きの統計をとることができる
 ウ 効率の良い経費の使い方をすることができる
 エ 配達員の人件費に余ったお金を費やすことができる

問四 ➍段落初めの(  )に当てはまる言葉として適切なものを次のア~エより一つ選び、記号で答えなさい。
 ア なぜなら
 イ しかし
 ウ では
 エ したがって

段落の要点を問う問題の解説

問一 「このように」「したがって」「つまり」など言葉は、これから筆者の意見をまとめたり、主張だったりするキーワードです。

問二 ➋➌段落のそれぞれ、最初の文に記述されています。

問四 逆接の「しかし」が適切。➋➌ではいい面、➍では悪い面が記述されています。

段落の要点を問う問題の解答

問一 このように

問二 ➊生活 ➋日本経済

問三 ア

問四 イ

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