てこの性質を利用した道具である輪じくの応用問題に挑戦します。複数の輪じくが登場しても、落ち着いて一つ一つのつり合いを考えていけば大丈夫です。
「輪じくのつり合い」応用問題
Q:下の図は、輪じくA、Dと円盤B、Cをくっつけたものである。輪じくAを回すとB、C、Dもすべらず一緒に回るようになっている。輪じくAに300gのおもりをつるした。輪じくや円盤が回らないようにするには、輪じくDのアとイのどちらに、何gのおもりをつるせばよいか。
輪じくや円盤が回転する向き
まず確認したのが、輪じくAに300gのおもりをつるしたときに、ほかの輪じくや円盤がどちら向きに回転するかです。これを考えることで、輪じくDのアとイのどちらにおもりをつるせばよいかがわかります。
輪じくAは、300gのおもりにより左に回転しようとします。円盤Bは輪じくAが左に回転しようとするので、下図のように右に回転しようとします。同様に考えると、円盤Cは左に、輪じくDは右に回転しようとします。
これを食い止めるためには、輪じくDのじくにおもりをつるして、左に回転するはたらきを作り出せばよいことになります。
順番に輪じくやてこのつり合いを考える
回転する向きがわかったところで、次はつり合いを考えます。左側の輪じくから順番に求めていきましょう。まずは、輪じくAです。
じくの半径と輪の半径が2:3なので、つり合うためにはおもりの重さの比は3:2になります。したがって、輪に200gのおもりがつるされていると考えましょう。
次は円盤Bです。円盤Bは両側ともに半径が同じなので、円盤の左側に200gがつるされているとするなら、つり合わせるには右側にも200gがつるされていないといけません。
同様に、円盤Cも両側に同じ重さがつるされていると考えます。
最後に輪じくDのつり合いを考えます。輪じくDの輪は、円盤Cによって右側に回転させられようとします。それをじくのアにおもりをつけてつり合いをとります。輪じくの中心を支点として、輪は200g✕18cm=3600で右に回転させようとします。じくのアにおもりをつるし、3600で左に回転させようとすればよいので、3600÷5cm=720gのおもりをつるせばよいとわかります。
「輪じくのつり合い」応用問題 解答
A アに720gのおもりをつるせばよい。
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