もののあたたまり方について学習します。熱の移動に関する問題です。
「熱の移動と温度変化」基本問題
Q:下の図のように、大きなビーカーに20℃の水200gを入れ、その中に小さなビーカーを入れ、50℃の湯100gを入れしばらく置いていたところ、ある温度で一定になった。何度
で一定となったか。ただし、熱の移動は水と湯の間だけで行われたものとする。
熱の移動
ものの温度が上がったり下がったりするのは、熱が移動するからです。
- ものが熱を受け取る → ものの温度が上がる。
- ものが熱を奪われる → ものの温度が下がる。
熱とは、ものの温度を変える原因となるエネルギーで、温度は、ものの厚い熱い、冷たいなどの度合いを表すものです。
熱は、温度の高いものから低いものに向かって移動します。なので、温度の高いものと低いものが触れ合うと、高い方の温度が下がり、低い方の温度は上がります。最終的には両方の温度が同じになります。
はじめは、20℃の水と80℃の湯の温度は急に変化しますが、時間がたつとゆっくりと温度が変化し、最後は同じ温度になります。
水の重さと温度変化
水の重さと温度変化は反比例の関係になります。同じ熱を与えた場合、水の量が多いほど温度が上がりにくく、水の量が少ないほど温度が上がりやすくなります。
温度変化の問題をてんびん法で解く
温度が違うものが触れている場合、熱の移動が起こり温度が変化しますが、ものの重さの比と、温度変化の比は逆になります。水と湯の量が1:2の場合、水と湯の温度変化は2:1になるのです。
例えば、20℃で10gの水と50℃で20gの湯が触れている場合、水と湯の量が10g:20g=1:2なので、温度変化は2:1になります。20℃と50℃なので30℃温度が離れています。これを2:1に分けると20℃:10℃になります。つまり。20℃で10gの水は20℃温度が上がって40℃になり、50℃で20gの湯は10℃温度が下がって40℃になり一定になるのです。
これを簡単に解く方法がてんびん法です。下の図のように、てんびんの図を書き、腕の左側に温度が低い水を、右側に温度が高い湯を書き込みます。
- 腕の左側に低い温度を、右側に高い温度を書き入れる。
- 腕の下に水や湯の重さを重りとしてぶら下げる。
- 重さの比から、その逆の比になるように腕の長さを分ける。
こうすると、視覚的にもすっきりして見やすくなります。ぜひ試してみてください。
「熱の移動と温度変化」基本問題 解答
20℃の水200gと50℃の湯100gの間で熱の移動が起こるので、てんびん法で解いていきます。
A:30℃
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