中学受験理科「気体の発生」酸素・二酸化炭素・水素・アンモニア

理科
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気体の発生方法について学習します。酸素・二酸化炭素・水素・アンモニアの発生方法はすべて覚えるようにしてください。

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「気体の発生」基本問題

:下の図のような装置で、いろいろな気体を発生させる実験を行った。これについて、
以下の各問いに答えよ。

気体の発生 問題

(1)酸素を発生させるには、液体Aと固体Bに何を用いるとよいか。下のア〜エの中からそれぞれ選べ。
<液体A>
ア:うすい塩酸  イ:食塩水  ウ:水酸化ナトリウム水溶液  エ:うすい過酸化水素水
<固体B>
ア:石灰石  イ:二酸化マンガン  ウ:亜鉛  エ:銅

(2)酸素は、何という集め方で集めるか。

(3)(2)の方法で集める気体には、どのような性質があるか。

(4)二酸化炭素を発生させるには、液体Aと固体Bに何を使えばよ
いか。(1)のア〜エからそれぞれ選べ。

【問題DL】気体の発生

答え合わせの前に、酸素・二酸化炭素・水素・アンモニアの性質と発生のさせ方について見ていきましょう。

酸素の発生方法・性質

酸素は、二酸化マンガンうすい過酸化水素水を加えると発生します。過酸化水素水を3%ほどにうすめたものをオキシドールといいます。二酸化マンガンの代わりにジャガイモなどを使っても酸素が発生します。

酸素の発生

酸素の性質で覚えることは次の内容です。

  • 色やにおいはない。
  • 空気よりも少し重い(空気よりも密度がすこし大きい)。
  • 水に溶けにくい。
  • ものを燃やすはたらきがある。
  • 体積の割合で空気中の約21%を占める。
  • 植物の光合成でつくられ、生物の呼吸に使われる。

酸素は、水に溶けにくいので、図のような水上置換法で集めます。気体を集める場合は、はじめに出てくる気体には実験器具内の空気が多く含まれているので、しばらくたってから気体を集めるようにしましょう。

また、水上置換法で気体を集める場合、気体を集める試験管や集気びんは水で満たしておくようにしましょう。

二酸化炭素の発生方法・性質

二酸化炭素は、石灰石うすい塩酸を加えると発生します。石灰石のほかにも、炭酸カルシウムが主成分である貝がらや卵の殻、チョークなどにうすい塩酸を加えても発生します。また、うすい塩酸も他にも、硫酸や酢などの酸性の水溶液を使っても二酸化炭素を発生させることができます。

二酸化炭素の発生

二酸化炭素の性質で覚えることは次の内容です。

  • 色やにおいはない。
  • 空気よりも重い(空気よりも密度が大きい)。
  • 水に少し溶ける(水溶液は酸性の炭酸水になる)。
  • 石灰水を白くにごらせる。
  • 植物の光合成で使われ、生物の呼吸で出される。

二酸化炭素は、水に少ししか溶けないので水上置換法で集めることができます。また、空気よりも重いので下方置換法で集めることもできます。

水素の発生方法・性質

水素は、亜鉛やマグネシウムなどの金属うすい塩酸などを加えると発生します。金属は、亜鉛やマグネシウム、アルミニウム、鉄などで水素を発生させることができますが、金、銀、銅はうすい塩酸と反応しません。また、硫酸などの強い酸性の水溶液でも水素が発生します。

水素の発生

水素の性質で覚えておく内容は次の内容です。

  • 色やにおいはない。
  • 気体の中で最も軽い(最も密度が小さい)。
  • 水に溶けにくい。
  • 空気中で火をつけると、青色の炎をあげて音を立てて燃え、水(水蒸気)になる。

水素は、水に溶けにくいので水上置換法で集めます。水素は燃えやすい気体なので、上方置換法では集めません。

アンモニアの発生方法・性質

アンモニアは、塩化アンモニウム水酸化カルシウムをまぜ加熱することで発生します。アンモニア水を加熱しても発生させることができます。

アンモニアの発生

アンモニアの性質で覚える内容は次の通りです。

  • 色はないが、鼻をさすようなにおい(刺激臭)がある。
  • 空気より軽い(空気より密度が小さい)。
  • 水に非常に溶けやすい(溶けるとアルカリ性のアンモニア水になる)。

アンモニアは、水に溶けやすい気体なので水上置換法で集めることはできません。空気よりも軽いので上方置換法で集めます。また、水に溶けるとアルカリ性を示すので、フェノールフタレイン溶液を入れると赤色になります。

「気体の発生」基本問題 解答


(1)液体A: 固体B:
酸素を発生させるには、二酸化マンガンにうすい過酸化水素水(オキシドール)を加えます。

(2)水上置換法
酸素は水に溶けにくい気体なので、水上置換法で集めます。

(3)水に溶けにくい性質。
水上置換法は、純粋な気体を集めることができ、発生した気体を目で確認できるという利点があります。

(4)液体A: 固体B:
二酸化炭素は、石灰石にうすい塩酸を加えると発生します。

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